2015年6月28日日曜日

東経大図書館にあるDVDから1

私、映画を見るのが大好きなのです。フランスに来てからはあまり見られてませんけど。(毎年の見た映画のリスト&評価はこちら。)
東経大の図書館に所蔵されているDVDの中から、見たことのあるものをご紹介します。グラデーションありますが、どれも基本的にオススメです。

デヴィッド・O・ラッセル監督『世界にひとつのプレイブック』 
家族って最悪と思いながら見てると、最後には家族いいわあって思える映画。切ない恋愛に胸キュン(死語)です。 


スティーヴン・スピルバーグ監督『リンカーン』
アメリカ大統領リンカーンの伝記映画。ダニエル・デイ=ルイスの演技に圧倒されてください。

リンカーン [DVD]
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ピート・ドクター監督『カールじいさんの空飛ぶ家』
みんな大好きピクサーアニメ!主人公はおじいさんですが、手に汗握る冒険です。じじいギャグも笑える。でも、最初の15分は切なすぎてのっけから号泣でした。。オススメ。

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クリント・イーストウッド監督 『J・エドガー』
初代FBI長官ジョン・エドガー・フーヴァーの伝記映画。権力に囚われた男の人生は恐ろしくも魅力的でもあります。主演のディカプリオの演技が鬼気迫ってます。

J・エドガー [DVD]
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デヴィッド・フィン チャー監督『ソーシャル・ネットワーク』
Facebookを創設したマーク・ザッカーバーグをモデルにした映画。才能とコンプレックスに満ちた人生、大変だ。後味は悪い映画です。

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ダーレン・アロノフスキー監督『ブラック・スワン』  
ナタリー・ポートマンがバレリーナに!(彼女はこの映画をきっかけに仏人振り付け師と結婚したんですよね。)現実と幻が入り乱れ過ぎてて、どっちがどっちなんだかわけわからなくなりますが、ここが楽しみどころです。

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トム・フーパー監督『英国王のスピーチ』
イギリス王ジョージ6世の伝記映画。吃音に悩まされた王がそれを克服しようとする過程を描く。私はこのオチ、ありでした。王役のコリ ン・ファースがすてきです。

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トニー・スコット監 督『アンストッパブル』
映画の古典的ジャンル乗り物暴走パニックものの最新版。大量の有害物質を積んだ無人の暴走列車をどうやって止めるか、という(だけの)お話だが、その単純さにドキドキできる。

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ガイ・リッチー監督『シャーロック・ホームズ : シャドウゲーム』
ガイ・リッチーによるシャーロック・ホームズシリーズの第二弾。正直一作目の方が面白いのですが、本学に所蔵がない模様。19世紀末のロンドンの風景とロバート・ダウニー・Jrのホームズっぽくなさを楽しむべし。
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2015年6月24日水曜日

フランスで在外研究4 ―住居をどうするか―

フランスではパリに住もう、パリの国際大学都市(Cité internationale universitaire de Paris、シテ)に住もうと決めていた。

私は、受け入れ教官がボルドー大学所属なので、ボルドーという選択肢もあった。しかし、ボルドーは学生時代に一年住んだことがある。東京に較べればずっと小さな街で、しかも人文系の大学は郊外にある。遊びに出かける場所も乏しく、家族や親しい友人とゆったり過ごす街だと感じた。今回の渡仏はもちろん一人だし、友達だってすぐにできるとは限らない。一人で寂しくなく楽しめる街…それはやっぱり首都パリだろうと考えた。

建物も風情があります。

次に、パリの中でも普通のアパートではなく、シテに住みたいと思った。経済上の利点があると考えたし、いろんな国の人と交流したいと思ったからだ。昨年夏のパリ滞在時、シテに住んでいる友人に敷地内を案内してもらいながら話を聞かせてもらったところ、彼はシテの生活を心から楽しんでいる様子で、住みたい気持ちが一層高まった。そこで、昨秋以後、シテに住むための手続きを始めた。


10月初め:シテのサイトで居住の申し込み&日本館館長に居住希望メール。
シテのサイトから居住の申し込みを行った。フォームには、受け入れ大学、教員、フランスでの身分、日本での身分、研究テーマ、居住希望時期、予算、部屋のタイプなどを入力。ある程度、身の振り方が固まっている必要があるが、この時点ではあくまで自己申告。
上記フォーム送信後、日本館にもメールを送れって出た(うろ覚え)ので、日本館館長宛に居住希望メールを出す。館長からは4月入居OKのメールが届く。

2月:日本館館長とメールのやりとり。
到着日時を打ち合わせ。先方からはシャワー、キッチン共同、家賃700ユーロ弱の部屋を確保してますとの返信。「月10万払ってシャワー、キッチン共同...」と思いつつ、住居が確保できて安心と自分に言い聞かせる。

イベントもたくさんあって
飽きません。
3月初め:シテの別の館からメールが届く。
日本館に入る心づもりをしていたところに、突然別の館から居住許可メールが届く。私は、シテのサイトからの居住申請と日本館への居住希望メールとがちゃんと連携していると思っていたのだが(というか、館長宛のメールにもサイトから申請したから確認してね、と書いたんだが)、どうもそれぞれが勝手に手続きを進めていたらしい。届いたメールを見ると、シャワー、トイレ、キッチン付き20平米弱のステュディオが月750ユーロと、日本館よりもずっと条件のよい部屋を用意してくれている。迷わずこちらに心変わり。
日本館には、渡仏2週間ほど前にドタキャンのメールを出す。特に違約金などはなし。

3月半ば:入居手続きを進める。
渡仏一ヶ月を切ったところで上記メールが来たので、手続きはちょっと慌ただしかった。手付金350ユーロをカードで支払い、convention d'accueil や収入証明をスキャンして送付。

4月初め:CDGに到着後、RER B線で直行。フランスだから最後まで油断できないと思っていたが、無事に入居。一安心。シテの暮らしについては次回書きます。

2015年6月18日木曜日

タブレットいろいろ

フランスでは読書の際にタブレットを使用しています。以前書いたように、渡仏にあたり蔵書をすべて電子書籍化しているので、必要に迫られて使い始めました。

今持っているのは、
・iPad Air2 128GB
・iPad mini 32GB
・Kindle Paperwhite   の三つ。

勉強関係の本はiPadで読んでいます。大きいので、読みやすいし、マーカーを引いたりメモを書いたりもしやすい。

ipad Air2 128GB Silver
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Apple Computer
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小説や漫画などの趣味の本はKindleで読んでいます。こちらも付箋を付けたり、線を引いたりの作業はとてもスムーズ。近々新モデルが出るんですね。


問題はiPad mini。なんだか重いし、上の二者で事足りてしまうんですよね。小ささゆえのよさがないというか。今は、kindleでは読みにくい漫画(解像度が低めのものやカラーのもの)を読むのに使っています。


iPad Air か mini か迷っている人がいたら、絶対Air の方がよいと思います。重さはそんなに気になりません。mini は中途半端だという印象。

私の部屋は wifi がないので、タブレット本来の使い勝手のよさは活かせていないのが残念ですが、それでもタブレット、便利です。

関連記事:
Kindle 素晴らしい
Kindle 素晴らしい その2

2015年6月8日月曜日

中公新書の日本史

私、歴女というほどではありませんが、日本史好きなのです。中公新書の日本史ものは良書が多いので、よく読みます。いくつか特にオススメをご紹介。
*某ツイッターに投稿した記事をまとめました。

まずは、日本中世を扱った二冊。中世の人々の生活、面白すぎることがわかる。

清水克行『日本神判史』
日本中世を中心に、神仏に罪の有無を問う裁判(熱湯に手を突っ込んで火傷したら有罪など...)は現代では一見不合理なものに見える。しかし、当時の人々にとっては共同体を維持するための合理的な手段であったというのが豊富な例とともに示される。視野が広がる一冊。

日本神判史 (中公新書)
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清水 克行
中央公論新社
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桜井英治『贈与の歴史学 儀礼と経済のあいだ』
中世の人びとの営みを、安易に「呪術」などに結びつけるのではなく、彼らの「理屈」を復元して理解する本。中世の「理屈」は現在を生きる我々のそれに較べて決して劣っているわけではない。この歴史家の主張が、引き締まったキレのある文体で示される。


贈与の歴史学  儀礼と経済のあいだ (中公新書)
桜井 英治
中央公論新社
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次は、源氏物語を題材にした文学・歴史本を二冊。私、平安時代ファンなのです。

立石和弘『男が女を盗む話―紫の上は「幸せ」だったのか』
『源氏物語』の源氏と若紫のように男が女を盗み出す話を、当時の視点から、そして現代の視点から解読する本。平安期の物語を題材に論じているので、平安貴族の社会の有り様を垣間みられます。

男が女を盗む話―紫の上は「幸せ」だったのか (中公新書)
立石 和弘
中央公論新社
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『源氏物語の結婚 - 平安朝の婚姻制度と恋愛譚』
平安時代の婚姻制度研究をふまえて、源氏物語を読み解く試み。源氏と女たちの関係を正妻の地位をめぐる物語と読むのが新鮮でした。歴史を知ると、物語を一層楽しめることがよくわかります。

源氏物語の結婚 - 平安朝の婚姻制度と恋愛譚 (中公新書)
工藤 重矩
中央公論新社
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中公新書ではありませんが、平安時代入門として手軽なのは、川村裕子『平安女子の楽しい!生活』(岩波ジュニア新書)。平安時代の女子、男子の生活を、現代の私たちの日常生活に置き換えてわかりやすい言葉で説明してくれます。読んでいて楽しい心躍る一冊です。

平安女子の楽しい!生活 (岩波ジュニア新書)
川村 裕子
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最後に伝記を二冊。

福田千鶴『江の生涯』
通説では、徳川秀忠の正室 江は、家光の生母とされる。しかし、本書はその通説を覆そうとしていて非常にアクロバティックな議論が展開される。資料が乏しい中、武家社会の研究をふまえて丁寧に立論する著者の情熱と力量に感服。

江の生涯―徳川将軍家御台所の役割 (中公新書)
福田 千鶴
中央公論新社
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古川隆久『昭和天皇―「理性の君主」の孤独』
「昭和天皇の実像を知りたい」という欲求に実証的に応える評伝。副題に「『理性の君主』の孤独」とあるが、まさに「孤独」と評するにふさわしい人生。

昭和天皇―「理性の君主」の孤独 (中公新書)
古川 隆久
中央公論新社
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これにて、中公新書の日本史紹介は終わり。他にもいい本がいろいろあると思うので、まずは棚をのぞいてみては。

関連記事:中公新書の世界史

2015年6月1日月曜日

フランスで在外研究3 —研究者ビザを有効にする—

私は、一年有効の研究者ビザを持ってフランスに来た。
フランス到着後、フランス移民局(OFII)に必要手続きを行えば、この長期ビザは滞在許可証として有効になるらしい。というわけで、以下に行った手続きをメモ。

4/2 : フランス到着。
内容と関係ないけれど...
初夏のパリの風物詩全仏オープを
観戦しました。
独特の熱気を満喫!

4/16 : OFIIに書留で書類を郵送。
  - 移民局申請用紙(Formulaire OFII)
  - パスポートの顔写真ページコピー
  - パスポートのビザページコピー
  - パスポートのフランス入国印ページコピー
  - convention d'accueil コピー。

4/20 : 書留の受領証到着。

5/19:OFIIよりメールで呼び出し状が届く。
呼び出し日は6月1日10時。処理に一ヶ月。呼び出し状は呼び出し日の二週間前に届くってことね。しかし、メールで連絡とは不意打ちでした。毎日ポストを確認していたのは無意味だった。

6/1:滞在許可ゲット。
10時少し前にBastille近くのOFII事務所へ行く。受付の人に呼び出し状を渡すと、研究者か確認された後、座って待つように指示される。どうも、研究者とそれ以外の人を振り分けている模様。少し待った後、研究者専用の手続き部屋に呼び出され、下記の書類を提出。
  - パスポート
  - 居住証明(私は寮の事務所で発行してもらった。家賃の領収書等も可。)
  - 241ユーロ分の収入印紙(? timbre OFII というもの。ネットで買える。)
  - 顔写真

健康診断は受けなくてよい模様。対応してくれた職員も手際よく処理してくれて、5分もしないうちに、パスポートにシールが貼られて手続き終わり。事務所に着いてから20分ほどだった。研究者以外の人は、けっこう待たされている様子だったので、ラッキー。身分がしっかりしているので、書類さえ間違えなければ何事も簡単にいくよう。更新する際は、visaの有効期限が切れる3ヶ月前にメールでランデヴーを取るようにとのこと。1月以後、どうなるか続編を書きたいと思う。

関連過去記事
フランスで在外研究1—フランスに発つまで
フランスで在外研究2—本をどうするか