2015年6月24日水曜日

フランスで在外研究4 ―住居をどうするか―

フランスではパリに住もう、パリの国際大学都市(Cité internationale universitaire de Paris、シテ)に住もうと決めていた。

私は、受け入れ教官がボルドー大学所属なので、ボルドーという選択肢もあった。しかし、ボルドーは学生時代に一年住んだことがある。東京に較べればずっと小さな街で、しかも人文系の大学は郊外にある。遊びに出かける場所も乏しく、家族や親しい友人とゆったり過ごす街だと感じた。今回の渡仏はもちろん一人だし、友達だってすぐにできるとは限らない。一人で寂しくなく楽しめる街…それはやっぱり首都パリだろうと考えた。

建物も風情があります。

次に、パリの中でも普通のアパートではなく、シテに住みたいと思った。経済上の利点があると考えたし、いろんな国の人と交流したいと思ったからだ。昨年夏のパリ滞在時、シテに住んでいる友人に敷地内を案内してもらいながら話を聞かせてもらったところ、彼はシテの生活を心から楽しんでいる様子で、住みたい気持ちが一層高まった。そこで、昨秋以後、シテに住むための手続きを始めた。


10月初め:シテのサイトで居住の申し込み&日本館館長に居住希望メール。
シテのサイトから居住の申し込みを行った。フォームには、受け入れ大学、教員、フランスでの身分、日本での身分、研究テーマ、居住希望時期、予算、部屋のタイプなどを入力。ある程度、身の振り方が固まっている必要があるが、この時点ではあくまで自己申告。
上記フォーム送信後、日本館にもメールを送れって出た(うろ覚え)ので、日本館館長宛に居住希望メールを出す。館長からは4月入居OKのメールが届く。

2月:日本館館長とメールのやりとり。
到着日時を打ち合わせ。先方からはシャワー、キッチン共同、家賃700ユーロ弱の部屋を確保してますとの返信。「月10万払ってシャワー、キッチン共同...」と思いつつ、住居が確保できて安心と自分に言い聞かせる。

イベントもたくさんあって
飽きません。
3月初め:シテの別の館からメールが届く。
日本館に入る心づもりをしていたところに、突然別の館から居住許可メールが届く。私は、シテのサイトからの居住申請と日本館への居住希望メールとがちゃんと連携していると思っていたのだが(というか、館長宛のメールにもサイトから申請したから確認してね、と書いたんだが)、どうもそれぞれが勝手に手続きを進めていたらしい。届いたメールを見ると、シャワー、トイレ、キッチン付き20平米弱のステュディオが月750ユーロと、日本館よりもずっと条件のよい部屋を用意してくれている。迷わずこちらに心変わり。
日本館には、渡仏2週間ほど前にドタキャンのメールを出す。特に違約金などはなし。

3月半ば:入居手続きを進める。
渡仏一ヶ月を切ったところで上記メールが来たので、手続きはちょっと慌ただしかった。手付金350ユーロをカードで支払い、convention d'accueil や収入証明をスキャンして送付。

4月初め:CDGに到着後、RER B線で直行。フランスだから最後まで油断できないと思っていたが、無事に入居。一安心。シテの暮らしについては次回書きます。